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今回お邪魔したのは
理化学研究所 計算科学研究機構

コンピュータ・シミュレーションによる 「予測の科学」の確立を目的として、2010年7月に発足。世界トップクラスのスーパーコンピュータ「京( K computer)」を運用する他、
計算を駆使して科学技術上の問題を解決に導く「計算科学」や「計算機科学」についての研究などを行っています。共用施設である「京」は、国内外の研究者 や企業などに幅広く利用されています。
また、一般公開や団体見学を開催する他、常時自由に見学できる展示エリアもあり、「京」の成果や運用などについて学べるイベントも 実施しています。
 

 

DATA

国立研究開発法人理化学研究所 計算科学研究機構(RIKEN AICS)
兵庫県神戸市中央区港島南町7-1-26 078-940-5555(大代表)
http://www.aics.riken.jp/

見学・イベント

★2015年度一般公開日…2015年10月24日(土)10〜16時(入場は15時45分まで)。個人参加可。見学無料。
「京」が見学できる他、ミニ講演会、施設ツアー(要予約)などのイベントが予定されています。
★団体見学(5〜60名)…見学無料。事前予約制です。ホームページの見学申込みフォームから予約しましょう。
★スパコンを知る集い…中学生、高校生にもわかるように、スーパーコンピュータについての講演会が各地で順次開催されています。「京」や「京」の後継機となるスーパーコンピュータについて学んでみましょう。現在、2015年12月19日(土)の富山市、2016年2月11日(木・祝)の高松市、2016年3月19日(土)の仙台市での開催が決定しています。
※各イベント・見学会の詳細・申込みについてはホームページでチェックしましょう!

 

 

1秒間に1京回の計算速度!

スーパーコンピュータ(略してスパコン)は、家庭用のコンピュータと比べて数十万倍も速く計算ができます。短い時間でたくさんの情報が処理できるので、最先端の研究や、企業の製品開発などに利用されています。
スーパーコンピュータ「京」は、1秒間に1京回(1京=1兆の1万倍)のたし算やかけ算の計算ができます。私たちが電卓を使って計算をする時、1回の計算に1秒間かかるとします。1京回の計算を終えるには、なんと3億年もかかってしまうのです!
3億年前の地球といえば、恐竜が繁栄した時代よりも昔。それほど途方もない計算を、「京」はあっという間にこなしてしまいます。「京」は世界トップクラスのスーパーコンピュータで、スーパーコンピュータの計算速度を定期的にランキングするTOP500において、「京」は2011年6月と 11月に世界第1位になりました。

複雑で巨大なデータを解析

2014年6月そして2015年7月、「京」はGraph500で世界第1位となりました。 Graph500とは、ビッグデータ処理(大規模グラフ解析)におけるスーパーコンピュータの国際的な性能ランキングです。
「京」は計算速度だけでなく、ビッグデータ(=市販のデータベースでは記録や管理が難しい、複雑で巨大なデータ群)を解析する能力においても世界トップの実力を持っていることが証明されたのです。
「京」には8万個以上のCPU(計算装置)が備えられています。そのCPUがそれぞれ分担して計算します。上の写真が実際の「京」です。864台のラックが等間隔に並んでいます。1台のラックの中には、4個のCPUが乗っているシステムボードという部品が24枚入っています。
つまり、1台のラックの中に96個のCPUが入っていることになります。「京」は、ケーブルを使ってデータ通信を行っています。ケーブルの長さが同じだと、それぞれのシステムボードやラックをデータが移動する時間も均等になります。ほんのわずかな時間差であっても、計算の遅延につながります。
ラックを均等に並べることで、より効率的に計算ができるのです。全部のケーブル20万本をつなぐと約1000qになります。なんと、東京と博多の間とほぼ同じ長さです!
「京」は、常に100種類以上もの課題に関する計算を行っており、膨大なデータが8万個以上のCPU間を行ったり来たりしているのです。その通信経路の一つ が故障してしまった場合でも、すぐに他の経路を使ってデータのやり取りが続けられるように、「京」のCPU間にはたくさんの経路が用意されています。

 

 

★進化し続ける「京」

6ページで紹介した例の他にも、様々な分野においてコンピュータ・シミュレーションを行っている「京」。新しい分野のソフトウェアも開発されているので、今後ますます活躍してくれることでしょう。コンピュータ・シミュレーションによって研究や開発にかかる時間が短くなれば、私たちの助けになる技術や製品がより早く実現されることにつながります。

★気になるお金のこと

「京」の計算機室は、計算科学研究機構の3階にあります。1フロアまるごと計算機室です。コンピュータの稼働にかかる電力や、24時間動き続けるCPU(計算装置)が熱を持ちすぎないように水と風で冷却する電力は相当なもので、
「京」の稼働にかかる電気代は日に6〜700万円にもなるそうです(発電用のガス代も含む)。それでも、研究者や企業がシミュレーションの成果を発表し、情報を広く共有した場合の利用費は無料。このことは、幅広い分野の優れた研究開発に「京」が役立てられている理由の一つになっています。
ただし、「京」を利用するためには審査機関へ申請をして認められる必要があります。
 

計算機室は団体見学・一般公開のみですが、「京」について学べる展示エリアは平日9時〜18時30分の間であればいつでも見学可能です。

★「京」を超えるスパコン

現在、「京」をはじめ世界中で活躍するスーパーコンピュータの後を継ぐ、次世代機の開発 が進んでいます。
「京」の数十倍のスピードで計算できるスパコンの研究開発も始まっています。
 

展示エリアからはファイルサーバ室も見学できます。ファイルサーバ室は、「京」による計算結果のデータなどを保存しておく場所です。

地震による備えも万全

計算科学研究機構は、建物全体が「京」を運用するための構造となっています。電力を供給する設備はもちろん、「京」から出る熱を効率よく冷却するための設備なども建物内にあり、
省エネルギーでの運用を実現しています。他にも、太陽光発電、雨水の再利用などを行っていて、2011年6月の省エネスパコンランキング(GREEN500 )では世界第6位を獲得しました。
また、地震による備えも万全で、震度6強の揺れにも耐えられる免震構造になっています。大地震が起こっても「京」は計算を続けることができるのです。
※免震構造については、団体見学もしくは一般公開でのイベントで見学できます(事前予約が必要です。ホームページで確認しましょう)。
 

計算科学研究機構の積層ゴムやダンパーを使用した免震構造。神戸市の協力により、地盤の液状化対策も行っています。

 

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