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日本の国会は、参議院(任期は6年。3年ごとに半数を改選)と衆議院(任期は4年。満期の前に解散することもある)で成り立つ二院制です。
写真は参議院の本会議場です。本会議とは、議員が全員出席する会議のことです。紹介した席の他にも、国賓やノーベル賞受賞者が座ることのできる貴賓席、本会議を傍聴する人のための傍聴席などがあります。また、参議院議員の定数は242名ですが(衆議院は475名)、議席は460席あります。これは、かつての*貴族院の名残だそうです。
 本会議場内の壁には、よく見ると様々な彫刻が施されています。見た目の美しさもありますが、彫刻には声を行きわたらせる音響効果もあるそうです。よく考えられていますね!

 
 

国会が担になうのは「立法権」

日本では、国の権力を立法権・行政権・司法権に分け、それぞれの機関が担当しています。これを三権分立といいます(図)。このうち立法権を担当するのが国会です。

国会の仕事を知ろう!

●法律の制定
 立法権とは、法律を作ったり、変えたり、廃止ししたりする権限のことです。国会では、内閣や議員が提出した法律案を審議し、制定します。国会で定められた法律は、憲法の次に強い効力を持っています。

●予算の審議・議決
 内閣は、国民の税金などから集める財源をもとに、収入と支出の見積もりを立てます。どのような政策に、どれだけお金を割り当てるかを決めた内閣の予算について、国会が審議・議決します。

●内閣総理大臣の指名
 内閣総理大臣(首相)は、国会議員の中から国会が指名します。指名された内閣総理大臣は、国務大臣を任命して内閣を組織します。

●憲法改正の発議
 参議院と衆議院それぞれの総議員の3分の2以上の賛成が得られれば、国会は憲法改正を発議します。発議後、国民投票によって過半数の賛成を得て承認されれば、憲法改正となります。
※現在の日本国憲法は、1947(昭和22)年の施し行から、今まで一度も改正されていません。

●内閣不信任の決議
 衆議院は、内閣の行う行政が信頼できない時、不信任の決議を行います。内閣不信任の決議が可決されたら、内閣は10日以内に、衆議院を解散するか、総辞職しなければなりません。
このように、衆議院にのみ与えられた権限、衆議院が優先される事項などがいくつかあります。これらを衆議院の優越といいます。
他にも、内閣が外国との間に結んだ条約の承認、国政調査をする権限にもとづいた政治の実際の調査など、様々な仕事があります。私たちが選挙で選ぶ国会議員が、国民を代表して重要な役割を担っていることがわかりますね。

 
 

 
 
 

 国会を開設することが決まったのは、今から135年前の1881(明治14)年です。
第1回帝国議会は1890(明治23)年に開かれましたが、この時は仮の建物でした。実際に議事堂の工事が始まったのは1920(大正9)年のことです。
それから17年の歳月をかけ、1936(昭和11)年に完成しました。 
国会議事堂の室内装飾は、まるで美術館のような美しさです。彫刻や壁画が、刺繍、螺鈿細工、大理石のモザイクなど、優れた日本の美術工芸を鑑賞することができます。
当時の日本では制作できなかった、特注の輸入ステンドグラスの美しさも必見です。
上の写真は、中央塔の中にある中央広間です。美しい彫刻や壁画に囲まれ、歴史に名を残した政治家たちの銅像が立っています。下の写真は、天皇陛下がお入りになられる「御休所」という部屋で、特に細部にまでこだわって装飾が施されています。

 
 

 

 

参議院特別体験プログラム

本会議の傍聴模擬委員会・本会議を体験した後、参議院を参観するプログラム。原則として、小学5年生~中学3年生を対象とした10名以上の団体で事前予約が必要です。実際に国会で審議された法律案を議題に、台本に沿そって模擬委員会、模擬本会議を行います。それぞれ大臣役や議長役を体験することで、法律が制定されるまでの流れを、具体的に理解することができます。

 

本会議の傍聴

10歳以上であれば、誰でも参議院の本会議を傍聴することができます。事前の予約も必要ありません。本会議が開かい催さいされる当日に、別館(傍聴)受付窓口で傍聴券が配布されます(先着順)。実際の本会議の様子を見て、現場の緊張感などを味わってみましょう。議長や大臣、議員の他に、速記者や報道関係者など、たくさんの人が参加していることがわかりますよ。

 
 
 

●18歳選挙権

 18歳、19歳の人も選挙に参加できるようになりましたね。「まだ大人になっていない10代が政治に参加するのは、早いのでは……」と思う人もいるかもしれませんが、日本以外の国ではどうなのでしょう?実は、世界192か国のうち、約9割の国が18歳までに選挙権を与えています。日本と同じ18歳以上という国は、アメリカ、イギリス、イタリア、フランス、ロシアなどです。オーストリアは、なんと16歳から選挙で投票できるのだそうです。選挙権を持つオーストリアの高校生たちは、特に政治への関心が高いと言われています。学校の授業でも、積極的に政治についてディスカッションしているようです。高校生が選挙に行くことは、世界では珍しいことではないようですね。

●選挙の種類と意義

 日本では、国民の代表である国会議員(衆議院議員・参議院議員)、都道府県の代表(知事・都道府県議会議員)、市区町村の代表(市区町村長・市区町村議会議員)を決める際に、選挙を行います。また、選挙には、一つの選挙区で1名の代表を選ぶ小選挙区制、2名以上を選ぶ大選挙区制、政党への投票率に応じて議席を分配する比例代表制があります。国民や住民の代表を決める大事な選挙。民主主義は何事も多数決によって決まりますので、自分が投票した候補者が必ず当選するわけではありません。そこで、「投票に行ってもムダだから」「投票しても、自分の思ったような結果にならないから」などと考え、投票をやめてしまう人が増えると、ますます偏った意見ばかりになってしまいます。多様な意見を反映していくためにも、選挙に参加することが大切なのです。

●投票前にチェック!

 投票する際には、政党や候補者の公約(マニフェスト)について調べてみましょう。
公約(マニフェスト)を読めば、具体的な数値目標や財源、達成期限などを知ることができます。各政党・候補者のホームページに、公約(マニフェスト)が掲載されていたり、入手方法が紹介されていたりしますので、チェックしてみましょう。候補者の演説会や街頭演説等で配布している場合もあります。テレビやラジオなどで流れる政見放送の他、最近ではSNSで意見を発信している候補者も多いので、チェックしてみるといいですね。政党や候補者の公約について、課題を調べ、自分で考えるようにしましょう。候補者の意見を比べて、自分の考えと同じところ、違うところを整理してみるといいで
しょう。その中で「この人に任せたい!」と思う候補者を選びます。他の人に判断を任せるのではなく、積極的に政治に参加したいですね。

●選挙運動○と×

 2013年に公職選挙法が改正された際、インターネットを利用した選挙運動(ネット選挙)ができるようになりました。ホームページやブログ、掲示板、SNS、動画共有サービスなどを通じて、候補者の当選を目的として活動できます。SNSでは、候補者の投稿を、共有したりリツイートして拡散させたりすることも可能です。ただし、有権者の電子メールを使った選挙運動は禁止されています。
 選挙運動期間中は、投票日の前日まで、候補者と18歳以上の有権者は選挙運動ができます。選挙区内の友人や知人に、特定の候補者への投票や応援を直接お願いすることも選挙運動の一つです。
電話でお願いすることも可能です。ただし、選挙運動には、戸別訪問や買収にあたる行為などの禁止事項も多いですので、あらかじめチェックしておきましょう。公職選挙法に定められた違反行為をすると、厳しく罰せられることも知っておきたいですね。18歳未満の人が選挙運動をすることも禁止されています。注意しましょう。

●投票に行こう!

 選挙が始まる際には、まず選挙期間を広く知らせるため公示または告示があります。
有権者には投票の案内や入場券が郵送されますので、投票日まで大事に保管しておきましょう。
 投票日の当日は、送られてきた案内や入場券を持って、定められた投票所まで行きます。受付で案内や入場券を渡し、有権者名簿と照てらし合わせるための確認を行います。確認を終えたら、投票用紙を受け取り、候補者名もしくは政党名を記入して、投票箱に入れましょう。無効票にならないためにも、受け取った投票用紙はしっかり確認して、記入ミスのないようにしましょう。投票日に別の予定が入っている時は、期日前投票・不在者投票を行うことができます。また、海外に住んでいる人が国政選挙に参加できる在外投票の制度もあります。

●政治のキーワード

 候補者の意見を正しく理解するためにも、政治のキーワードについて知っておきたいですね。時事問題対策にもなりますので、ニュースに関心を持つようにしましょう。
①TPP…環太平洋パートナーシップ協定。
関税(外国との間でモノの売り買いをする時にかかる税金)や、国ごとの複雑な輸出入の決まりをなくし、貿易をしやすくすることが目的です。
②アベノミクス…「*デフレからの脱却」「富の拡大」を目指す、安倍晋三内閣の一連の経済政策です。金融政策、財政政策、成長戦略の3つの基本方針は「3本の矢」と呼ばれています。
③憲法改正…現在の政府は、日本を取り巻まく状況が変化してきたことや、積極的平和主義(国際社会の平和のために積極的に行動を起こすことに価値があるという考え)などをふまえ、憲法改正についての議論が必要だと考えています。 他にも、地方創生、待機児童問題など、様々なキーワードがあります。調べてみましょう!

 
 
 
 

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