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円と縁の深い数学者

 古代ギリシアの天才数学者アルキメデスは、物理学者であり技術者であり発明家であり…と、
実に様々な分野に興味・関心を持っていたようです。数学者としては「円の面積は半径でつくる正方形に円周率を
乗じた値に等しい」ことを証明したことで知られています。そう、皆さんもよく知っている、円の面積の公式のことです。
また、極めて円に近い96角形を使い、円周率を割り出す正確な計算方法を考えたのもアルキメデスです。

 そんなアルキメデスの最期の言葉が、「私の円を踏むな」だったという逸話があります。砂の上に円の図形を書いて考え事をし
ていた時、ローマの兵士が踏み込んで来たので出たセリフ。アルキメデスは兵士の命令に従したがわなかったため、殺されたとされて
います。最後まで円に縁のある人物だったのかもしれません。

裸で飛び出して行く

アルキメデスの性格は、“熱中したら周りがまったく見えなくなる変わり者”。ある時、王様が「この金の塊で王冠をつくるように」と職人に命じました。ところが、王冠が完成した後で「職人が王冠に銀を混ぜて、金の量をごまかして盗んだ」という噂が流れました。アルキメデスは王様から「王冠を壊さずに、純金かどうかを証明してほしい」と頼まれました。

アルキメデスは、王冠に使われているはずの金塊と同じ量のものを用意し、二つを天秤につるしました。それを水槽に入れると天秤が傾いたのです。「王冠と金塊の比重が同じであれば浮力が同じなので、天秤は傾かないはず。よってこの王冠は混ぜ物です」――物体は、その物体が押し出した水の重さに等しい浮力を受けることをアルキメデスの原理と呼びます。高校の物理で学習する内容です。アルキメデスはこれを入浴中にひらめき、「ヘウレーカ(わかったぞ)! ヘウレーカ!」と叫んで裸のまま外へ飛び出して行ったそうですよ。

 
 
 

すごい数の論文を執筆
人類史上最強の数学者?

18世紀の数学者レオンハルト・オイラーは、“人類史上最も論文を書いた数学者”と言われています。オイラーは平均して1年間800ページもの論文を書き、生涯に500本以上の論文や著作を発表しました。
ところが、彼の死後に全集をまとめようとしたところ、新たに著作が400ほど発見されて世間を驚かせたというエピソードもあります。日本数学学会の研究業績についてのまとめによると、一流数学者の平均的な生涯論文数は70本(1621ページ)とのことなので、オイラーのけた外れな執筆スピードがうかがい知れますね。オイラーの全集が刊行されはじめて100年以上経ちますが、まだ完成していないそうです。
 オイラーのすごいところは、論文数だけではありません。オイラーの公式、オイラーの等式、オイラーの定理、オイラーの法則…などなど、
その名のつくものが実にたくさんあります。大学で数学や物理学などを勉強したいと考えている人は、この先必ず耳にすることでしょう。
それほど有名で、特にオイラーの公式は研究者から「すべての数学の中で最も美しい公式だ!」と絶賛されています。また、オイラーの等式は、その美しさが小説(小川洋子著『博士の愛した数式』)の題材にもなったほどです。

生涯研究を続ける

ある逸話によると、オイラーは研究のしすぎで視力を失ったと伝えられています。
しかし、失明した後もその研究意欲は増すばかりで、口述筆記(口頭で内容を伝え、筆記者に文字にしてもらう方法)で論文を書き続けました。76歳で亡くなる当日も、膝の上で孫を遊ばせながら論文を仕上げていたそうです。

 
 
 

大人も手に負えない天才

19世紀最大の数学者と称されているカール・フリードリヒ・ガウス。子どもの頃から天才で、父親が計算していると横から「お父さん、そこまちがっているよ」と指摘したといいます。
 ガウス少年といえば、小学校でのエピソードが有名です。ある日の授業で、先生から「1から100までの数を足しなさい」というお題が出されました。クラスメイトたちが計算に取りかかる中、ガウスはすぐに「5050です!」と答えたのです。なぜ即答できたのでしょう。ガウスは、1から100までと、100から1までを並べた数字を上下で足し合わせていくと、「1+100=101」「2+99=101」…「50+51=101」「51+50=101」…101が100 個できることに即座に気づきました。さらに、この和を2で割ればよいと考え、「101×100÷2=5050」の式を導き出したのです。ガウスにとって、数はとても魅力的で、楽しい遊び相手だったのかもしれません。
 また、ある時、小学校で教える算数をすっかり習得していたガウスのために、校長先生が遠くから難しい本を取り寄せました。しかし、それもすぐに理解してしまったため、校長先生は「もう教えられることはありません」とお手上げだったそうです。

等差数列の和の公式

「1,2,3,4…」や「2,4,6,8…」のように、隣となり
同士の数の差が等しい数の並びを等差数列といいます。ガウスのエピソードに出て来た計算方法は、高校数学で等差数列の和として登場します。
これをガウスは小学校3年生頃に理解したそうです。小中学生の皆さんでも、考え方をしっかり把握していれば求めることができますよ。
ガウスの考えた計算方法は、下の公式としてまとめることができます。公式を使って、数遊びをしてみてくださいね!

 
 
 

地球上だけでなく宇宙においても、すべての物体は互いに引き寄せる力(引力、重力)が働くという「万有引力の法則」を発見したイギリスの大科学者アイザック・ニュートン。リンゴが木から落ちる様子を見てひらめいたエピソードが有名です。中学校の理科で「N(ニュートン)」という単位を学習しますね。1Nは、地球上で約100gにはたらく重力の大きさです。覚えておきましょう。
ニュートンは、物理学者としてだけでなく、数学者として微分積分法や二項定理などにおいても多くの功績を残しています。
 そんなニュートンは、一人でじっくりと考える時間をとても大切にしていました。ある日、研究について考え事をしながら食事の準備をしていたニュートン。それを見た弟子が悲鳴を上げました。なんと、卵を茹でているつもりが、懐中時計を鍋に入れていたのです。そして手に握りしめていたのは生卵でした。ニュートンの研究に対する情熱と集中力がわかる話ですね。

 
 
 

その非凡すぎる才能から「インドの魔術師」と呼ばれた数学者シュリニヴァーサ・ラマヌジャン。独創的な公式や定理を突然思いつき、それを「毎日お祈いのりしている女神からもらった言葉」と言っていたといいます。同じ数学者たちからはアインシュタインを超えるとんでもない人物、いや宇宙人に違いないなどと称されているようです。
 そんなラマヌジャンの有名なエピソードに、タクシー数があります。ある時、病気で入院していたラマヌジャンを師のハーディ博士が訪ねます。博士は「乗って来たタクシーのナンバーが1729だった。面白味のない数字だよ」と言うと、ラマヌジャンはすぐに「そんなことはありません。その数字は、(3乗)+(3乗)の形で2通り表すことができる最小の数なんですよ」と答えました。こんなことをすぐに答えることができるなんて、すごいですね!

 
 
 

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