2025年4月号特集 新学期に備えよう! ─関塾の先生からのアドバイス

 何事も初めが肝心。新しい学校やクラスで良いスタートを切りたいと思っている人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、関塾の先生方に、新学期へ向けて関塾生の皆さんにおすすめしたいことを伺いました。勉強方法についてはもちろん、生活習慣や友達のつくり方など、たくさんのアドバイスが寄せられました。ぜひ参考にして、万全の状態で新学期を迎えましょう!

勉強の習慣を身につけよう!

 最も多くの回答が寄せられたのは、やはり勉強に関することでした。目標を立てる、予習・復習をする、計算・暗記をする、勉強時間をつくる、勉強方法を工夫するなど、様々なアドバイスをいただきました。成績を上げるには、自分に合った方法で、毎日コツコツ勉強を続けることが大切です。先生方のアドバイスを参考にして、勉強の習慣をしっかり身につけましょう。

目標を立てる

 自分と対話をして、継続できそうな計画や達成できそうな目標の設定をする。その際に気をつけることは、決して楽すぎず、難しすぎないラインを自分で探究“しよう”とすることです。難しい言葉で言うと「中庸」を目指すことです。しかし、最初はそのバランスが難しいと思うので、まずは自分にとって厳しめの目標を立て、高みを目指すところから始めましょう。
(埼玉県 Dr.関塾久喜東校 S・T先生)

 どの科目で何点とりたいか、具体的にテストの目標を立てる。自分が今とっている点数と目標点の差、今までのテストでの自分の間違いポイントがわかると、足りていないところがわかってくると思います。
(東京都 Dr.関塾マロニエ通り校 K・U先生)

 大まかな計画を立てる。最初から細かい計画を立ててしまうと、少しうまくいかなかった時に修正するのが難しいため、まずは1か月を目安にざっくりとした計画を立てるのが良いと思います。私も受験期に「私立の過去問題を来月までに終わらせる」というように計画を立てていました。
(東京都 Dr.関塾マロニエ通り校 I・M先生)

 1年間の目標を立てる(勉強に限らず生活習慣でも)。1年は長いように感じますが、ルーティン化してしまうと、すぐ経つと思います。目標を立てるということは、1年後どうなりたいかを考えることなので、闇雲に生活するより有意義に過ごせるはずです。
 また、朝型なのか夜型なのか、1日で何科目もするのと1日で1科目するのとどちらがやりやすいかなど、自分の癖や性格を見極めましょう。癖や性格は環境によって変わるものです。今の自分を客観視することで、目標を立てやすくなったり、勉強に集中しやすくなったりします。
(大阪府 Dr.関塾上新庄校 N・W先生)

予習・復習をする

 今までの復習をする(苦手をなくす)。新学期までに苦手をつぶしておくと、授業が楽になります。今までに習ったことは次の学年でも大切になってくるので、新学期からの授業でスムーズに理解するために復習しておきましょう。夜型→朝型に変えて、生活習慣も整えておくと良いです。
(東京都 Dr.関塾マロニエ通り校 U・N先生)

 予習・復習を徹底的にするだけで定期テスト前につらくならなくなると思います。また、気分が上がり、勉強する気が起きるような文房具も探してみましょう。
(和歌山県 Dr.関塾御坊たから校 O・N先生)

 予習を必ずする。予習をすることで、授業を復習として受けることができるからです。テストのために一気に覚えるような勉強は今後につながりません。
(和歌山県 Dr.関塾御坊たから校 Y・D先生)

 その日の授業を復習する。テスト前に一気に勉強する必要がなくなります。
(和歌山県 Dr.関塾御坊たから校 H・R先生)

暗記・計算をする

 英単語帳を作って確実に知っている単語をひとつでも増やすこと。中途半端に知っている単語が増えても何の足しにもなりません。確実に知っている単語を増やせば力になります。
(東京都 Dr.関塾マロニエ通り校 N・M先生)

 寝る前に英単語帳などをやる。1日1単語でも良いので始めてみましょう。覚えることが楽しくなるかもしれません。
(東京都 Dr.関塾マロニエ通り校 K・N先生)

 毎日、英単語を10個覚える。毎日、学校の授業の予習・復習をする。部活で体を鍛える。
 私は、高校入試の失敗を深く反省し、高校1年から予習・復習を毎日3時間頑張りました。3年になってからは毎日5~6時間受験勉強をしました。その努力のおかげで、学年2位の成績で高校を卒業し、現役で一流大学に合格できました。
(東京都 Dr.関塾きたはち駅前校 N・M先生)

 今まで習った計算問題を20~30問、10~15分で毎日解き、早く正確に解く練習をしてください。入試では必ず計算問題が出題されます。最初の計算問題で点数を落とすと、後半の問題で点数をとる必要が出てきます。計算問題で他の人と差がつかないようにするためにも、しっかり計算できるよう、毎日必ず時間を計って勉強してください。
(東京都 Dr.関塾きたはち駅前校 W・A暁先生)

勉強時間をつくる

 自分で、1週間、1か月単位で目標を立てて、毎日少しでも勉強する習慣をつけましょう。勉強する習慣をつけ、同時に達成感も得ることで、前向きに取り組めるようになります。
(滋賀県 Dr.関塾栗東市役所前校 S・H先生)

 朝活!! 少しだけ早起きをして、登校前に30~45分勉強する。
 私の場合、下校後はダラダラ過ごしがちで、夜はすぐに眠くなってしまい、家での勉強時間がなかなかつくれませんでした。そこで一念発起し、朝早く起きて登校前の数十分を勉強にあてるようにしました。初めは少々大変でしたが、すべきことが明確なので、集中できました。生活リズムも整い、私にとって“朝活”は有意義でした。この方法は、部活と勉強の両立で悩んでいる人にもおすすめです。
(東京都 Dr.関塾きたはち駅前校 N・N先生)

勉強方法を工夫する

 苦手な問題、ミスした問題をまとめておく。例えば、ワークで間違えた問題は必ずチェックをつけておきます。2周目に取り組む時、チェックした問題だけ解くと、解説を読んでわかったつもりでいたけど、いざ解いてみるとできない、という問題を効率的に減らしていくことができます。何度も解いてチェックがなくなっていくと、定着している指標にもなります。
(和歌山県 Dr.関塾御坊たから校 Y・M先生)

 主要5教科のテスト期間外の勉強法を決める。毎週火曜日は学校で習った1週間分の理科の復習をする、など。ノートや教科書を見るだけでも良いです。他の人が勉強していない期間に勉強すると気持ちが盛り上がるし、テスト前にかなり楽になるはず!!
(大阪府 Dr.関塾舟木公園前校 U・Y先生)

小学生は楽しく英語を学習することが最も重要です。中学生になると、内容が実践的になってわからなくなってしまうことがあります。苦手意識を持ってしまうと、学習に向き合うことが難しくなります。小学生のうちに英語に触れる機会を増やし、慣れると良いと思います。
 家庭学習の習慣がなかった私は、中学3年の時には英語の授業についていけなくなっており、高校・大学受験で大きなハンディになってしまいました。社会人になっても米国出張の際に思うような仕事ができなかったり、最近でも英語が話せる近所のパキスタン人の方とのコミュニケーションに支障をきたしたりしています。グローバル化が進む今日、英語はさらに重要になります。
(埼玉県 Dr.関塾久喜東校 H・M先生)

 地図帳を手の届く場所に置いておく。テレビを見ている時などに、出てきた地名(国・都市・山・川など)をすぐに地図帳で調べると、いつの間にか地理の基礎力が身についています。
(東京都 Dr.関塾きたはち駅前校 S・S先生)

新しいことに取り組もう!

 新学期をきっかけに、考え方を変えてみたり、普段と違うことをしてみたり、いろいろなことに取り組もうというアドバイスもたくさんいただきました。中でも目立ったのは、読書のすすめ。どの教科でも、問題の意味を理解するためには、国語力、読解力が必要です。じっくり取り組む時間があるうちに、読書をはじめ、たくさんの経験をして、新しい世界を知りましょう。

意識を変える

 あらゆることを選択する際、その時の自分が納得できる理由を添えることを心がけましょう。選択した後に嫌なことがあったとしても、選択した際の理由を振り返りさえすれば、それ以上引きずる必要がなくなり、次の一歩が踏み出しやすいです。
(東京都 Dr.関塾中野通り南台校 Y・S先生)

あこがれを持ちましょう。目標の大学・高校・中学にあこがれを持って、入学後のバラ色の生活を想像して、日々の勉強を頑張ることが重要です。脳には報酬系という、成功体験や達成感などが報酬となり、それを繰り返そうとするシステムがあります。これが反復練習の原動力となり、学力の向上、成長につながります。大きなあこがれ、目標があれば、このシステムに拍
車がかかって一層力がつき、モチベーションの持続につながります(恋愛にもつながります)。
(和歌山県 Dr.関塾御坊たから校 T・T先生)

いろいろな経験をする

 “いつもと違う”をやってみること。例えば、いつもと違う道で家に帰ってみたり、いつもと違う遊び方をしてみたり……。ほんの小さな違いでも、それだけで新鮮な気持ちになれるもの
です。
 私は、時々違う道を歩いたり、電車で違う号車に乗ってみたりしています。たまに迷うこともありますが、それはそれで新鮮です! 新学期の気持ちの切り換えにいかがでしょうか?
(東京都 Dr.関塾きたはち駅前校 K・R先生)

 “リアル”を体験すること! 自然に触れる、美術館やイベントに行くなど、日常やバーチャル空間ばかりではなく、五感を刺激して、理屈ではなく心が動く機会を増やすことがおすすめです。
 先生は、夜空を見上げて星と月に癒やされ、モネの睡蓮の奥深い色彩と絵の具の質感に驚き、BUMP OF CHICKENのライブで心が震えました。
(東京都 Dr.関塾きたはち駅前校 E・K先生)

 鉛筆で何かを書くことをおすすめします。鉛筆を持って、文字や数字を書くだけではなく、絵を描いたり、図形や記号に濃淡をつけて色を塗ったりするのも良いと思います。上下左右、自由に腕や手をたくさん動かしてほしいです。脳への刺激になり、手や腕の力がつくことで、字がきれいになったり、持久力がついたりすると思います。それが成績アップにつながるのではないでしょうか。タブレットやパソコンを使うことが多い今だからこそ、書くことを大切にしてほしいです。
(埼玉県 Dr.関塾久喜東校 Y・K先生)

読書をする

 読書をしよう。少なくとも1週間に1冊は本を読もう。小説、歴史書、伝記、何でも良いです。活字に触れ、文章に触れましょう。私の専門は理科系の学科ですが、問題の正確な理解と、その意味するもの、求めるところを把握するためには、国語力、読解力が必須です。常に文字に触れて、この力を磨きましょう。
(東京都 Dr.関塾きたはち駅前校 Y・A先生)

 春休みを利用して読書をする。特に洋書、子ども向けに書かれた『イソップ物話』、『不思議の国のアリス』(ルイス・キャロル著)、『赤毛のアン』(ルーシー・モード・モンゴメリ著)などがおすすめです。英語を読む楽しさや有用性を知ってほしいと思います。最近の高校・大学受験は、長文読解が主流です。テスト問題として長い英文を読む前に、楽な気持ちで洋書を読んで楽しんでいると、英語学習のモチベーション向上につながり、自信もつきます。
(東京都 Dr.関塾きたはち駅前校 T・K先生)

 読書をする。1冊の本を読むだけで、たくさんの情報を得ることができます。知識は武器に
なりますよ。
(滋賀県 Dr.関塾栗東市役所前校 K・K先生)

 読書の習慣を身につける。今はタブレット等を使った授業が増えていますが、学校のテストや入試は必ず筆記試験です。つまり、書く力と同時に“読む力”が必要とされるので、長文が出
てきても困らないよう、紙の本を読んで活字に慣れておきましょう!
(埼玉県 Dr.関塾指扇校 M・K先生)

アニメ・映画を観る

 皆さんの中には、アニメが好きな人も多いでしょうから、普段観ているアニメを、国語の物語文を読むように観る、分析してみることをおすすめします。つまり、登場人物の行動やセリフ、場面の展開を丁寧に分析するのです。例えば、『鬼滅の刃』遊郭編では、主人公・炭治郎と妹・禰豆子の兄妹と、敵である鬼の兄妹には、運命的な共通点があります。この点を踏まえると、登場人物の言葉や行動が単純な理由によるものだけではないことが見えてきます。アニメを文学的に分析する……続きは、授業でお話しすることにしましょう。
(東京都 Dr.関塾きたはち駅前校 K・Y先生)

 私は社会科担当なので、その観点から、映画や漫画で社会を知るのはどうでしょう? 映画なら、『ブレイブハート』(メル・ギブソン監督)や『関ヶ原』(原田眞人監督)、漫画なら、日出処の天子』(山岸凉子 著)や『ベルサイユのばら』(池田理代子著)など。歴史上の人物やできごとを扱った作品がたくさんあります。映画や漫画をおすすめするのは、やっぱり、おもしろいから、というのが一番の理由です。教科書や参考書からは味わえない“社会”がそこにありますし、私の趣味でもあります。
(東京都 Dr.関塾きたはち駅前校 N・T先生)

MEMO
『ブレイブハート』…スコットランド独立のために戦った実在の人物の生涯を描き、1996年アカデミー賞で作品賞など5部門を受賞。
『関ヶ原』…石田三成を主人公に関ヶ原の戦いを描く。
『日出処の天子』…主人公である厩戸王子(聖徳太子)が摂政になるまでを描く。
『ベルサイユのばら』…フランス革命を舞台に、架空の人物である男装の麗人オスカルや実在したフランス王妃マリー・アントワネットの生涯を描く。

生活を整えよう!

 生活リズムや身の回りの環境を整えることも大切です。まずは新しい生活に慣れましょう。

 毎日決まった時間に起きる。生活リズムを整えると体調が良くなります。
(和歌山県 Dr.関塾御坊たから校 S・M先生)

 朝に何かをする習慣をつける。朝を制するものが勝負を制します。
(東京都 Dr.関塾マロニエ通り校 T・H先生)

 時間割を覚える。まずは、新しい生活にしっかり慣れて、すぐに良いルーティンを身につけることが大切です。
(東京都 Dr.関塾マロニエ通り校 H・S先生)

 勉強机の整理。新学期はモノが増えるので、机の上が散らかりやすいですが、必要なモノをすぐ使える場所に整理することで、勉強に対するモチベーションが上がります。
(埼玉県 Dr.関塾指扇校 K・C先生)

友達をつくろう!

 友達づくりへのアドバイスもいただきました。

 怖い話を集めて、人に話せるように練習することをおすすめします。本やテレビ、YouTubeなどで見聞きしたものはもちろん、自分や周りの人の体験談、作り話など、様々な蒐集方法があります。新学期となると、今まで話したことがなかった人と話す機会も多いと思います。そんな時、仲良くなるのに怖い話は持ってこいなのです! 怖い話の効果はそれだけではありません。頭の中にあるエピソードをどの順番で話し、どの言葉で言い表すのか、皆さんの想像力や語彙力を鍛えてくれます。他の人の怖い話を聞けば、読解力も身につくでしょう。さあ、怪異な世界の扉を開きませんか?
(埼玉県 Dr.関塾久喜東校 Y・S先生)

 ポケットにお菓子を入れておく(チョコレート系は溶けるのでおすすめしない)。以前、生徒に「友達のつくり方を教えてください」と言われました。新学期だと、まだ相手がどういう人かわかりません。同じ趣味であることなどがわかっていないと、すぐ話して盛り上がることはなかなか難しいと思います。実は大人は、そういう時には一緒にお酒を飲みに行くことが多いです。皆さんはそういうわけにはいかないので、自分の大好きなお菓子を新しい友達と食べましょう。
(埼玉県 Dr.関塾高坂駅前校 K・M先生)

 髪型を変えるなどして、イメチェンする。モテるかもしれません。自分は効果を感じられませんでしたが(笑)。
(和歌山県 Dr.関塾御坊たから校 N・S先生)

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