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ミクロ生物とは

末友先生
「顕微鏡で見ることのできる小さな生き物たちのことを、私たち岩国市ミクロ生物館ではミクロ生物と呼んでいます」親しみやすい名前ですね。これとは別に、研究の世界には原生生物というグループがあります。

末友先生
「原生生物に分類されるほとんどが単細胞生物(1個の細胞からできている生物)です。
ミジンコはエビやカニの親戚なので原生生物とは呼びませんが、とっても小さな生き物なのでミクロ生物と言えます」ミジンコはピョコピョコ泳ぐ姿がかわいい ですね。ミジンコのように、かわいらしい動きをするミクロ生物は、まだまだたくさん いるのですよ!
 

ヒトはキノコの親戚!?

地球上には何万種類ものミクロ生物がいます。川や海はもちろん、花瓶や水槽の水、土の中にだっています。

末友先生「ミクロ生物の中には、乾燥すると種のような殻をつくって固くなり、生き延びる種類もいます。
彼らは種の状態でいろいろな場所へ旅をします。ヨーロッパにい るミクロ生物が、偏西風に乗って日本までやって来たりもするそうです」
渡り鳥の脚にくっついたミクロ生物が、世界中を旅することも珍しくないそうです。 小さいけれど大変たくましいですね!

末友先生「最新の研究では、地球上の生き物たちを遺伝子レベルで見た時、いくつかのグループに分けることができます。ミクロ生物たちも、植物の仲間や海藻の仲間など、様々なグループに分けられるのですよ。
ちなみに、ヒトをはじめとする動物たちは、 菌類と同じグループにまとめられます」私たちヒトは、なんと広い意味ではキノコと親戚関係だったようです!
 

 
 
 

多くの命の源

世界中、いろいろな場所にいるミクロ生物たち。実は、地球上で大変重要な役割を担っていて、それは私たちにも大いに関係しているのですよ。
 
末友先生「例えば、海にいる植物性のミクロ生物たちは、太陽エネルギーを利用して糖分などの栄養をつくり出しています。彼らを捕らえて食べる動物性のミクロ生物たちは小魚などのエサになり、
その小魚をさらに大きな魚たちが食べます。こうしてどんどん栄養が強い生き物へと伝わり、私たちヒトの栄養にもなっているのです。池や川の中にいるミクロ生物たちも、同じように生態系の土台を支えています。
他にも、 牛の胃袋の中にいて、草の消化を助けてくれる種類などもいるのですよ」
 
私たちが食事をして生きていけるのは、ミクロ生物がいるおかげなのですね。
 

謎に包まれた存在

末友先生「動物性のミクロ生物たちの中には、好物が決まっている種類もいます。
例えば、ゾウリムシを専門に捕えて食べるディディニウムは漁師の銛のような毒針を持っていて、泳ぎが得意なゾウリムシを一撃で倒します。
エサを獲るために進化した姿なのでしょうね。
他にも、くねくねとストレッチをするミドリムシ、光を感じるレンズの眼を持ち長い舌のような“ピストン”をすばやく出し入れするナガジタメダマムシなど、興味深い動きをする種類もたくさんいます」
多種多様な姿形をしているミクロ生物たちですが、そのしくみについて、実はまだまだわかっていません。

末友先生「ミクロ生物たちの研究は、まだまだ道半ばと言っていいでしょう。培養の方法が確立されておらず、上手に増やして飼うことができない種類が多いのです」
謎に包まれた存在だからこそ、今後の研究によって解明されることも多いと言えます。ひょっとすると、新発見にたどり着くのは皆さんかもしれませんね!

末友先生「まずは、ミクロ生物たちに会いに行ってください。いろいろな姿をしていて、かわいいものもいれば、ちょっと気持ち悪いと思うものもいるかもしれません。
しかし、そうした多様な生き物たちがいるということは、そこが豊かな環境である証なのです」

 
 
 
 

採集場所を決める

川や湖、水槽の水など、採集する場所を決めましょう。
場所を決めたら、そこにはどんな生き物が暮らしているかを調べ、採集できそうなミクロ生物を予想してみてもいいですね。自然環境では、日や時間、天気などによって採集できるミクロ生物が異なります。何度か通って調べてみると、豊富なデータが手に入るはずですね。また、自然環境で採集する時は、安全に十分注意します。必ず大人と一緒に行動しましょう。
岩場であれば滑りにくい長靴を履き、急な流れや水深のある場所ではライフジャケットを着用するようにしてください。救急用品の準備や、熱中症対策も必要ですね。また、天候が荒れている時は、別の日に採集するようにしましょう。

 

採集するための道具を用意

ミクロ生物を採集するための道具を用意します。
バケツやペットボトルに水を汲んで持ち帰るだけでも十分ですが、効率よく採集するために“プランクトンネット”を用意するといいでしょう。
市販の物は数万円程度しますので、ナイロン製の網地やストッキングなどを使って手作りするといいですよ。
 

※濃縮道具も準備しておく

採集した水をそのまま観察してもいいですが、もっとたくさんのミクロ生物を一度に観察するために、濃縮道具を準備しておくといいでしょう。濃縮道具は、市販のコーヒーフィルターが安くて便利です。もっと小さな生物を観察したい場合は、岩国市ミクロ生物館で販売している“プランクトン濃縮キット”を手に入れるといいですよ!

“プランクトンネット”や濃縮道具の作り方を詳しく解説した『日本の海産プランクトン図鑑第2版』については、25ページの「今月の本」コーナーで紹介しています!

 

採用場所へ出かける

採集場所へ出かけます。何度か通って採集する場合は、採集した位置や時間、その時の天気(晴天か、雨上がりかなど)、気温などを記録しておくといいでしょう。
 

ミクロ生物を採集する

プランクトンネットで採集する場合は、何度も繰り返しすくうと、たくさんのミクロ生物が入ります。
ネットが詰まらないよう、なるべく砂が入り込まないように注意しましょう。
 

採集用の容器に移す

プランクトンネットですくった水を容器に移します。
 

採集した水を観察

まずは、採集した水をシャーレに移して、そのまま顕微鏡で観察してみました。採集後は、なるべく時間をおかずに観察することをおすすめします。
なぜかというと、動物性のミクロ生物が、植物性のミクロ生物を食べてしまって、数が少なくなってしまうからです。
顕微鏡は、学校の理科室や科学館の体験室などで借りるといいですね。
事前に問い合わせておきましょう。
 

ミクロ生物を集めて観察

より詳しく観察したいミクロ生物がいたら、スポイトで吸って集めましょう。
スライドガラスにビニールテープで枠をつくっておくと、カバーガラスをかぶせた際に大型のミジンコなどを潰さずに済みます。水を垂らす目安にもなりますね。観察をしたらスケッチをしましょう。
また、見つけたミクロ生物について調べてみましょう。
末友先生「観察して終わり、ではもったいないですよね。スケッチをしたり、気付いたことを書き出したりしましょう」

 
 

 

 
 

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