『関塾タイムス』では、アンケートや取材を通して関塾の先生方の一面を紹介しています。今回は、教室を訪問してお話を伺う企画の第7弾。定期テスト対策に力を入れている教室にお邪魔しました。日々の勉強の進め方はもろろん、教室を始めたきっかけや学生時代の思い出、関塾生の皆さんへのメッセージなど、いろいろなお話を聞かせていただきました!
今回は、東京都杉並区にあるDr.関塾杉並浜田山校にお邪魔して、杉並浜田山校・杉並和泉校を運営する緒方塾頭と伴野教室長にお話を伺いました。学生時代、ともに塾講師のアルバイトをしていた頃から仲が良かったというお二人。教室の取り組みや教育にかける思い、関塾生の皆さんへのメッセージなど、たくさんお話しくださいました!
――塾を始めようと思われたきっかけをお聞かせください。
緒方先生「私は教育業の他にも事業をしていて、同業者から杉並浜田山校を引き継がないかと話がありました。コロナ禍で手が空いたタイミングでしたし、学生時代に塾講師の経験もあったので、やってみようと思ったのです。一人では難しいだろうと考えて、塾講師仲間だった伴野先生に手伝ってほしいとお願いしました。」
伴野先生「私は、大学卒業後もずっと塾で働いていました。集団授業が中心でしたが、教室長も務めていたので、その経験と知識を活かして、個別指導でもたくさんの生徒の力になれたらと思って引き受けました。」
――最初から二人三脚で教室をつくり上げられたのですね。
伴野先生「正直に言うと、始めたばかりの頃に体験授業に来てくれた生徒の中には、それまでの経験上、私の力では伸ばしてあげることが難しいのではと感じる生徒もいました。私は、そういう生徒は入塾をお断りした方が本人のためにもいいと思ったのですが……。」
緒方先生「私は受けるべきだと言いました。集団授業ではなく個別指導なのだから、どんな生徒でも伸ばしてあげられるはずだと。」
伴野先生「結果としては、緒方先生の言う通りでした。個別指導は、集団授業のようにひとつの教え方を洗練させるやり方では通用せず、一人ひとりの状況や特性に合わせてそれぞれに適切な指導が必要です。最初は大変でしたが、その分、生徒たちも一生懸命応えてくれて、成績も上がり、一人でも勉強できるようになっていきました。実は集団授業の方が好きだったのですが、今では、本人の持つ力を最大限に引き出せる個別指導の方が、楽しく、やりがいがあると感じています。」
緒方先生「全然勉強できなかった子が、少しずつ成績を上げて、志望校に合格して、成長していく姿を見せてくれることがとても嬉しく、塾を始めて良かったと感じます。それで、近くの杉並和泉校も引き継いだのですが、そちらは私が教室長も兼ねていて、授業にも入っています。他の事業もあるので、忙しくて死にそうです(笑)。」
子どもたちが成長していく姿を見せてくれることが、とても嬉しいです。(緒方先生)
――どちらの教室も定期テスト対策に力を入れていると伺っています。どのように取り組まれているのか、詳しくお聞かせください。
緒方先生「夏期講習会や冬期講習会も大切ですが、範囲がわかっている定期テストの方が対策を立てやすく、結果も出しやすいです。これだけやったらこれだけ伸びたというのが、生徒にも保護者の方にも短いスパンではっきりとわかるので、継続的なやる気につながります。」
伴野先生「通常授業では学校の授業内容を先取りして解法などをインプットし、テスト対策では様々な問題を解くアウトプットを中心に授業を組み立てています。普段受けていない教科など、足りない分は授業数を増やしています。」
――授業数はどのくらい増やすのですか?
伴野先生「生徒ごとに違います。事前に三者面談を行って、本人とも保護者の方とも、次のテストの目標やそれを達成するために足りていない部分を一緒に確認し、必要な量を提案しています。普段から生徒の様子を見て声をかけているので、皆、納得して頑張ってくれます。時間割は私が全生徒分を考え、テスト期間が始まる2か月前に渡せるようにしています。」
――早めに計画を立てて進めているのですね。
伴野先生「授業で定期テスト対策を始めるのはテストの1か月前からです。具体的な進め方としては、授業→宿題→次の授業で小テスト→○割未満なら再テスト……を繰り返します。宿題をきちんとやらないと次に進めません。塾でも家でもとにかく徹底した問題演習をやることが定期テスト成功の鍵です。1か月のテスト対策で、30点台から80点台にアップした生徒もいます。」
――生徒を伸ばすために、特に工夫されていることはありますか?
伴野先生「ポイントは、授業ではなく宿題の出し方です。一人ひとりに合ったレベル、量の宿題を出すことで、取り組みやすく、効果的な勉強ができます。10ページ以上出す生徒もいれば、1~2ページの生徒もいます。どうしたら生徒が自ら勉強に取り組めるようになるかを常に考えています。」
緒方先生「定期テストというわかりやすい目標がある中学生に比べると、小学生はなかなか宿題をやりたがらない子が多いです。そんな時は、授業での小テストに、点数が良ければ次の宿題の量が減る、悪ければ増える、というようにゲーム性を持たせて、楽しみながら取り組めるようにしています。やらされているのではなく、目的を持って自らやってほしいのです。」
伴野先生「そうしていくと、自然と勉強の習慣がつきます。通い始めてから家でもすごく勉強をするようになったと保護者の方にも喜んでいただけることが多いですね。」
緒方先生「信頼関係が築けているので、受験に合格したら終わりではなく、高校生になっても通い続けてくれる生徒がたくさんいます。」
――先生方の勉学時代の思い出をお聞かせください。
緒方先生「中学生くらいまでの教科の好き嫌いは、勉強する内容よりも担当の先生の影響が大きいと思っています。私が理数科目を好きになったのは、中学の数学の先生のおかげです。授業で素朴な質問をしたら「良い質問だね!」と褒めてもらえました。それまであまり褒められたことがなかったので、すごく嬉しかったことを今でもよく覚えています。生徒に対してとてもフレンドリーに接してくださる先生だったので、私も同じように子どもたちに接したいなと思っています。」
伴野先生「私は、中学でも高校でも勉強が苦手でした。好きなことしか勉強しなかったので、苦手教科を克服できず、成績が思うように伸びませんでした。頼れる先生にも出会えず、一人で悩んでいました。だからこそ、塾業界に入って、当時の自分が受けたかった授業をしたい、教えてもらいたかったことを子どもたちに伝えたい、そう思ったのです。」
――“学び”とはどのようなものだとお考えですか?
緒方先生「私にとっては、“楽しむ”ものです。勉強は、学ばされている、やらされていると思った瞬間から、嫌になってしまうものです。そうではなく、楽しいこと、例えば、日本三大怨霊って何だろうと思って平安時代のことを調べたり、カードゲームで勝ちたくて確率を調べたり、きっかけは何でもいいので、興味のあることから入ると、“学び”につながります。」
伴野先生「自分に足りないものが何なのか、“気づく”ことです。物事には様々な面があり、自分一人では気づかなかった視点や考え方が、勉強を通して見えることがあります。ですので、学校の勉強だけではなく、小説を読んだり、映画を観たりすることも“学び”です。」
――頑張っている関塾生の皆さんへのメッセージをお願いします。
伴野先生「成績や受験も大事ですが、それはひとつの指標、通過点に過ぎません。本当に大事なことは、“勉強を通して自分自身が人間として成長すること”です。勉強を通して、努力することの大切さ、好きなことを思いきり伸ばす楽しさ、苦手なことでも計画的に取り組む力、といった人生において大事なことを学んでほしいと思います。自分の成長を感じることは、誰にとってもおもしろく、楽しいことです。結果よりも過程を大事に、楽しんで勉強してください!」
緒方先生「私自身が塾の先生に言われたことなのですが、今、楽をすることは将来の楽しさを前借りしていることになります。例えば、中学受験をする子は、周りの友達は遊んでいるのにどうして自分だけと、受験勉強をつらく感じることもあるでしょう。ですが、中学受験を頑張れば、高校受験や大学受験の時に、人より楽になることが多いのです。それに、楽な方に逃げたとしても、人生において頑張らないといけない時は必ず来ます。今、頑張ることの意味はきちんとあります。これから先の人生、未来をより楽しいものにするために、一緒に頑張りましょう!」
勉強を通して、人生において大切なことを学んでほしいと思います。(伴野先生)
『小学生でもわかる世界史』(ぴよぴーよ速報 著/朝日新聞出版)
YouTubeの人気動画がもとになっている本です。世界史を堅苦しくなく、小学生でもわかるような言葉で楽しく説明してくれていて、とてもおもしろいですよ。
善福寺川緑地
教室の近くを流れている善福寺川沿いには自然豊かな公園があります。都会では珍しい野鳥、オオタカの営巣地として知られていて、私も見たことがあります。
SEARCH
CATEGORY
よく読まれている記事
KEYWORD