これまでも『関塾タイムス』では、アンケート企画や取材などを通して関塾の先生方の一面を紹介してきました。今回は、教室にお邪魔して先生のお話をじっくり伺う企画の第3弾です。
塾を始めたきっかけや、教室の取り組みなど、たくさんのお話が聞けましたよ。今年は新型コロナウイルスの影響で例年とは異なることが多いですが、この事態を乗り越えるためのアドバイスもいただきました!
今回は、東京都にあるDr.関塾西小岩校にお邪魔して、西小岩校・篠崎4丁目校下敷領塾頭と小甲教室長にお話を伺いました。新型コロナウイルスの影響による休校中の取り組みや、今後のアドバイスなど盛りだくさんです!
――2教室を運営されていますが、Dr.関塾篠崎4丁目校の方が先に開校されたのですね。塾を開こうと思われたきっかけを教えてください。
塾頭「私たちの会社には、Dr.関塾を運営する教育事業部の他に、牛乳など森永乳業の製品を配達する宅配事業部がありまして、私はもともとそちらが本業です。教育業界とは縁がなかったのですが、学生時代に塾講師のアルバイトを経験していたので、関塾で塾を始められることを知り、それならやってみたいと。」
――小甲教室長は開校当初から教室長をされていますが、下敷領塾頭とは元からお知り合いだったのですか?
教室長「いいえ、私はもともと別の塾で教室長として勤務していました。運営は順調で、教室を大きく発展させることができたにもかかわらず、会社からは見合う評価を得られませんでした。生徒のためとはいえ、仕事をする目的意識が持てなくなってしまい、転職を決意しました。ちょうどその頃、Dr.関塾篠崎4丁目校が開校すること、教室長を募集していることを知り、学生時代にアルバイトをしていた縁のある地区だったので応募しました。そして、塾頭のお話を伺い、地域に愛される塾を一緒に作り上げていきたいと思ったのです。」
――どのようなお話をされたのですか?
教室長「様々なビジョンを伺いましたが、中でも“1番になりたい”という目標はインパクトがありました。」
塾頭「やるからには1番になりたい、という話をしました。教室の規模や生徒数などの具体的な数字だけではなく、地域で最も信頼されるような塾を作りたいと思いました。宅配事業も同じで、地域に貢献したい、皆さんの助けになりたい、という思いで運営しています。芯となる目標がきちんと共有できているので、運営方針や具体的な取り組みなどは教室長を信頼して、全面的にお任せしていますね。」
塾頭の“1番になりたい”という目標に共感したことがきっかけでした。(教室長)
――小甲教室長は各教室の公式ホームページだけではなく、ブログでもこまめに情報を発信されていますよね。
教室長「ご家庭とのコミュニケーションに力を入れていて、ブログもそのために活用しています。グルメ情報など勉強以外のことも書いていますし、気軽にどんなことでも話してもらえればと思っています。保護者の方とLINEも交換しており、どこの塾よりも密に連絡をとっている自信があります。」
――LINEはどのように活用されているのですか?
教室長「いただいたメッセージに丁寧に返信することが基本ですが、時にはこちらからメッセージを送ったり、ブログや授業動画の更新をお知らせしたり。1日に50通以上のやりとりをすることも珍しくありません。SNSの利用には賛否両論あると思いますが、電話や面談よりも相手の時間に気を遣わずに連絡できるのは大きな利点です。これらを上手に利用することで、普段からつながりのある状態を作れ、お悩みなどもすぐに相談していただけるので、迅速に対応することができています。」
――緊急事態宣言を受けての休校中、授業動画をたくさん公開されていましたね。
教室長「私は休校中も出勤していましたので、1日1本動画を撮って、ブログも毎日更新するようにしていました。おかげで、対面授業のできない状態でもつながりを維持できました。また、動画は授業の先取りとなる内容まで撮ったので、熱心に見てくれた生徒は再開してからの理解が速かったですね。」
――休校中は他にも何か取り組みをされていましたか?
塾頭「自宅で取り組めるようにと、希望者に教材プリントを配布しました。一律ではなく、生徒それぞれに合わせて個別に作成したものです。」
教室長「授業も自習もできず、塾に来て勉強することができないので、動画と合わせて取り組んでもらえるよう、生徒ごとにやるべき課題を用意しました。塾まで受け取りに来るのが難しいご家庭には自宅のポストまでお届けしたんですよ。」
塾頭「もともと宅配の会社でもありますので、休校中どのようにフォローしていくかを話し合った時、それなら教材も宅配しようじゃないか、という案が出たのです。私自身も教材を届けましたが、とても感謝していただけて、本当に嬉しかったですね。」
教室長「反響も大きく、中には何度も教材のおかわりをする生徒もいました。学校での授業もなく、出されている課題も少ない、という状況のご家庭が多く、『することがなくて生活態度が緩んでしまっていたので助かりました』というお声をいただきましたね。また、少しでも地域の家庭学習の助けになれたらと、塾生以外でも希望があればオリジナルの漢字問題集などを配布していました。」
――長期の休校で今後の学習計画にも影響が出てくると思うのですが、何かアドバイスはありますか?
教室長「具体的な学習の進め方は、個々に先生と相談してもらえればと思いますが、やはり様々な面で工夫が必要です。例えば、志望校の決め方。まずはホームページで学校の情報を集めます。そして、気になる学校が見つかったら、文化祭などのイベントが中止になってしまったからといって、学校見学を諦めるのではなく、普段の様子を見に行ってみればいいのです。校内には入れなくても、登下校する生徒の様子を見るだけで日常の雰囲気はわかります。もちろん迷惑にならないように注意する必要はありますが、気になる学校はどんどん見に行ってみることをおすすめします。」
――先生方の勉学時代についてお聞かせください。
教室長「私は小学6年まで福岡県の田舎で育ち、6年の初めに父の転勤で東京に引っ越して来ました。そこから中学受験をすることになり、受験勉強を始めました。合格した中高一貫の学校に通い始めましたが、受験のスタートが他の人より遅かったこともあり、満足のいく結果とは言えなかったので、高校も別の学校を受験しました。しかし、高校受験でも第1志望には合格できず、もう少し頑張ってみようと大学も受験しました。中高大と全て受験している人はなかなかいないので、こうした自身の経験が指導の役に立っていると思います。」
――教育関係の仕事に就こうと思われたきっかけは何ですか?
教室長「通っていた塾に、英語の辞書が丸ごと1冊頭に入っていると言われる先生がいらっしゃり、その先生が身につけた英語を自由自在に操り、後の世代に伝えている姿に憧れました。それで大学生の時に、集団塾や個別塾で講師のアルバイトをしたら、とてもおもしろくて、この道を進んでみたいなと。自分が持っている知識や思いが生徒にきちんと伝わると、それが響いて成績が上がって志望校に合格して、人生を少しでも良い方へと変える力になれる。これは何ものにも代え難い喜びで、非常に魅力的な仕事だと感じています。」
――下敷領塾頭はどうでしょうか?
塾頭「私は中学受験と高校受験を経験したのですが、正直に言うとどちらも失敗してしまい、受験勉強にはあまり良い思い出がありません。ただ、こうした自身の経験を顧みて、何のために勉強をするのかを考えてみると、結局、幸せになるためなのだと思います。勉強をして、テストで良い成績を取れたり、志望校に受かったりすることで、学校生活を楽しく過ごせるようになります。受かることではなく、その先が大事で、勉強した先に、楽しい学校生活や将来の社会生活があるのです。そのために、関塾の先生は生徒を一生懸命応援して、生徒が幸せを掴むと先生たちも幸せを掴める。そういう風に、人生を楽しく送れることが幸せなことで、それが1番じゃないでしょうか。」
勉強した先に、楽しい学校生活や将来の社会生活、幸せな人生があるのです。(塾頭)
――最後に、全国の関塾生の皆さんへメッセージをお願いします。
塾頭「まずは、何か目標を持つことが大事です。紙に書いて目立つところに貼って、それに向かって努力をしていってください。今年は新型コロナウイルスの影響で、例年とは異なることが多く、皆さん不安に感じていると思います。ですが、教室長の話にもあったように、イベントが開催されなくても学校には見学に行けますし、これからの行動のヒントは身近なところに隠れているのです。コロナだから無理だと諦めてしまうのではなく、どうすればできるかを一生懸命考えてみてください。そんな皆さんを関塾はいつでも応援しています。」
教室長「勉強は、目の前だけを見ているとつらくなってしまうことがあります。確かに、数学の因数分解や歴史の年表などは、直接的には将来の役に立たないかもしれません。ですが、難しい問題を正確に処理する力は社会で必ず役に立つものですし、立ち向かって丸をもらえたという成功体験も自分の身になるものです。そういった将来像を描きながら、勉強していってもらいたいと思います。上手に将来がイメージできない時は、身近にいる先生方の姿を見て、話を聞いて、頼ってください。先生方は皆さんと同じように受験を乗り越えてきた先輩です。今年は大変な年であることは間違いありませんが、悩みや不安があればどんな小さなことでも相談してくださいね。皆さんの相談を面倒がる関塾の先生はいませんよ。皆さんが安心して頑張ることができるよう、全力でサポートします。一緒に考えて、今できること、やるべきことをやっていきましょう!」
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