関塾が発行する親子で楽しむ教育情報誌、関塾タイムス

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2018年10月号 特集①

Dr.関塾鎌倉稲村ケ崎駅前校にやって来ました!

今回は、神奈川県にあるDr.関塾鎌倉稲村ケ崎駅前校にお邪魔して、塾頭の濱野先生、教室長の倉野先生にお話を伺いました。勉強をがんばる皆さんへのメッセージも盛りだくさんですよ!

塾頭・浜野文一先生  教室長・倉野太輔先生

アイディア溢れる教室

―― Dr.関塾鎌倉稲村ケ崎駅前校の皆さんの投稿は、『関塾タイムス』では常連ですね。特集記事だと、合格体験記やアンケート企画でもよく名前を目にします。
濱野先生「鎌倉稲村ケ崎駅前校では、今年もたくさんの受験生が志望校合格を目指してがんばっていますよ。来年の合格体験記を楽しみにしていてくださいね!
鎌倉稲村ケ崎駅前校がスタートしたのは2015年なので、今年で4年目になります。新しい教室ですが、講師陣の豊富なアイディアのおかげで、塾生の学びへの好奇心もぐんぐん育っています。倉野先生はすごいんですよ。すごいアイディアマンなんです」
倉野先生「ここには約50名の塾生が通って来てくれています。小学生から高校生まで、いろいろな子どもたちがいて楽しく勉強しています。講師1人に対して、塾生は多くても2人なので、質問にも丁寧に応じることができます。きめ細かな対応ができるところが、個別指導の強みですね」

濱野先生の勉学時代

――濱野先生は、どうして塾を開こうと思われたのですか?
濱野先生「理由の一つは、ずっと『誰かの役に立ちたい』と思っていたからです。今までいろいろなことをやってきて、次は人のためになることがしたいと思いました。
もう一つは、自分の娘を塾に行かせたいと思ったからです。いろいろと探したのですが、納得いく教室がなかったので、じゃあ自分で塾を開いてしまおうと。昔から勉強が得意だったことも理由ですね。得意な勉強で役に立ちたいと思いました。そんな時に関塾と出合ったんです。その関塾の担当さんが、笑いの絶えない面白い人でした。ああ、この人のように、いつも明るくて楽しい教室にしたいなあと思ったんです」
――いろいろというのは、どんなことをされてきたんですか?
濱野先生「私は慶應義塾大学を卒業しました。でも、卒業するまでに6年もかかっちゃって(笑)。院で研究を続けたいなとも思ったのですが、先に大学院に進んだ同期よりも2年もスタートが遅くなってしまったし…と悩んで、けっきょくは企業に就職することにしたんです。それから3年が経った頃、社長に呼ばれていきなり『アメリカに行ってきて』って言われて」
――ええっ、いきなりですか?
濱野先生「そうなんです。アメリカの大学で勉強してきてって。真剣に言うので、これは社長も本気だなと思いました。私にとっても願ってもない好機でしたね。それで、アメリカのスタンフォード大学に2年間留学しました。そこで取得したのが、物理化学のマスター(修士号)です。
留学できたおかげで、世界で初めて銅を気体にすることに成功した実験にも関われました。とても刺激的でしたね。私のように、研究も留学も、いつだってチャレンジできるんだということを、子どもたちにも知ってもらえたら嬉しいですね。工学博士の学位を取得したのも、前の会社で働いていた時なんですよ」
――濱野先生は理系科目が得意なのですか?
濱野先生「理系も文系も、子どもの頃からどちらも得意でした。すべての教科が大好きだったんです。子どもたちにも、どんな教科でも好きになれるよと言っています。勉強の好き嫌いはなくせるはずだよ、と。自分の可能性に限りはないことを信じてほしいですね」

工学博士になったのは就職してから。研究も留学も、いつだってチャレンジできるんです。(濱野先生)

倉野先生の高校時代の挫折

倉野先生「興味さえ持てれば、知識が頭にすっと入ってきますよね。教室に『将来は海賊になる!』って宣言している子がいるんですけど、海のことをよく知っているので感心しています」
――海賊! それはまた壮大な夢ですね。
倉野先生「さすがに海賊は難しいかもしれないけれど、船に乗る職業は他にもたくさんあります。例えば、東京海洋大学を目指すのもいいかもしれないですね。海洋工学を学ぶのもいいでしょう。今は、その子ともよく相談しながら、進路の可能性を探っているところです。関塾生の皆さんには、しっかりと目標を持って勉強をがんばってもらいたいので」
――倉野先生ご自身は、中・高校生の時には勉強がお好きだったんですか?
倉野先生「そうですね。好きですし、得意でしたね。私は鹿児島県の出身です。中学校は1学年に270人ほどいて、その中では常に上位の成績でした。そして、鹿児島県立鶴丸高等学校に合格しました」
――鶴丸高校といえば、鹿児島県トップクラスの学校ですよね。ラ・サール高校に次いで偏差値が高いのですよね。すごいですね。
倉野先生「鶴丸高校には、当然ながら優秀な生徒がたくさん通っていました。そんな中、私の成績は学年で下の方でした。上には上がいるものですね。そこで初めて勉強の上での挫折を味わいました。
しかし、その高校時代の挫折が今の糧になっています。『勉強ができる自分』と『勉強ができない自分』の両方を知ることができたので、どちらの気持ちもわかるんです。勉強ができる子は、学校の授業では物足りないと思うことがありますよね」
――逆に勉強が苦手な子は、じっくりと質問したいけれど、学校の先生は忙しくて、なかなか時間が取れないですよね。
倉野先生「そうですね。そうした両方の気持ちを知っているので、塾生たちの勉強についての悩みにも、実感を持って寄り添っていけると思うんです」
濱野先生「いいですね。挫折から何かを得る経験ができたことは、すばらしいと思います」
倉野先生「子どもたち一人ひとり、それぞれ習熟度が違って当然です。どこまで理解できているかを丁寧に把握して、学校の授業では補えない部分をサポートしていくのが私たち関塾の役目です」

思考力を高める取り組み

――鎌倉稲村ケ崎駅前校では、授業以外でも面白い取り組みをされていますよね。
濱野先生「哲学者で作家の大竹稽先生が主催されている『坐禅&哲学教室』や『読書感想文講座』のことですね」
倉野先生「日本漢字能力検定(漢字検定)にも力を入れています。総合的に日本語力を高めることを大事にしています」
――どういったきっかけで、こうした取り組みを始められたのですか?
濱野先生「『坐禅&哲学教室』については、いろいろと企画を考えている中で大竹先生と出会って実現しました。大竹先生の、子どもたちの思考力を高めたいという思いに、大変共感しました。それから、だいたい大枠が固まったところで、倉野先生にお任せしたんです」
倉野先生「鎌倉には寺院がたくさんあるので、そんな地域の特色を活かせるところも、この企画の魅力だと思います」
濱野先生「せっかくなのでメジャーな会場がいいと思いました。それで鎌倉五山の第一位である建長寺の正統院にお願いして、そこで毎月開催しています。子どもたちにとっても刺激的な体験になっているようですよ。最初のほうは数人の小さな集まりだったのですが、今では多い時には20人近く参加してくれています。嬉しいですね」
――『坐禅&哲学教室』では、どんなことをしているのですか?
濱野先生「テーマはいろいろです。昔話を題材に話し合いをしています」
――6月は「鉢かつぎ姫」を題材に、オリジナリティについて考える回だったようですね。
濱野先生「自分の意見を述べ、人の意見を聞いて考え、賑やかな雰囲気の中で対話を行います。十分に思考したら、それを作文してまとめます」
――一つのテーマを深く掘り下げて、議論して、それを文章にまとめる。子どもたちにはかなり高度な作業のように思われますが。
倉野先生「そうでもないですよ。最近の子どもたちは活字にあまり触れず、文章力も落ちていると言われていますが、『坐禅&哲学教室』や『読書感想文講座』に参加している塾生たちは、いつも楽しそうに文章を書いています。大人が感心するほどです。めきめきと力をつけ、作文コンクールに入賞した子もいます」
濱野先生「漢字検定に力を入れているのも、作文力、ひいては考える力を育むことにつながればと思っているからです。まずは、日本語をしっかり身につけることが大事だと思います。英語学習も大切ですが、その下地として正しい日本語を組み立てる力が必須です。きれいな日本語を読めて書くことができれば、英語もすぐに身につけられるはずなんです。英語習得の近道のカギは、日本語力にあると思いますよ」
倉野先生「まだ始めたばかりの取り組みなので、これからもっと充実させていきたいですね」
濱野先生「北鎌倉は少し遠いので、これからは『坐禅&哲学教室』の会場を教室の近くにしてもいいですね。この辺りにもすてきな寺院がありますから。稲村ケ崎からの眺めも最高ですよ。歴史もあって、海もあって、山もあって、食べ物もおいしい。地域の方々にも温かく見守っていただいています。安心して好奇心を育める、とても恵まれた土地だと思います」

勉強をがんばる理由とは?

――豊かな稲村ケ崎の風景に囲まれて、塾生の皆さんも楽しく学習しているようですね。
濱野先生「そうですね。それから、講師陣もすばらしいです。鎌倉稲村ケ崎駅前校は子育て経験のあるベテランの先生が多くて、中にはお子さんを有名難関大学に合格させた先生、大企業に勤めていた数学のスペシャリストの先生などもいます。子どもたちのことをよく理解していて、どんな時でも頼りになる存在です」
倉野先生「子どものやる気を、うまく引き出していただいています。おかげで、今春もたくさんの塾生が志望校合格を果たしました。偏差値40からスタートして、最終的に偏差値60以上の学校に合格したというケースも珍しくありません」
濱野先生「ただ、私たちが最も大事にしているのは、偏差値ではないんです」
倉野先生「成績を上げることは、もちろん大事です。しかし、それ以前に何のために勉強をがんばるのか、何のために生きるのかということを、私たちは子どもたちと一緒に考えていきたいんです」
濱野先生「大人は偏差値だけで学校を選びがちですが、それだと大事なことを見落としてしまうかもしれません。鎌倉稲村ケ崎駅前校では、まず塾生と会話を深めながら“将来の自分”を思い浮かべてもらいます。はっきりしてなくてもいいんです。将来何がしたいか、何となく考えるだけでも、勉強に力が入ります。やる気があれば、知識もぐんぐん吸収していけるはずですよ」
――ありがとうございます。最後に、全国の関塾生の皆さんへメッセージをお願いします。
倉野先生「まずは親御さんに感謝しましょう。皆さんが不自由なく勉強ができるのは、とても恵まれていることなんですよ。学校に通えて、関塾でもしっかりと勉強ができるのは、ご家族のおかげです。海外では、貧しくて勉強ができない子どもが大勢います。学校へ行かず、ゴミ拾いをして家族を養っている子も少なくありません。そういった、海外へ意識を向けることで、周囲の人々への感謝の気持ちも、しぜんと芽生えてきます。それは勉強へ向かう原動力となるはずです。
社会で真に活躍するためには、思いやりや優しさが何よりも大切です。“心”がなければ、いくら勉強ができてもだめだと思うんです。知識や技術を世の中に役立てるための“心”を育ててください」
濱野先生「焦らず、着実に。関塾の先生の言うことを信じて勉強をがんばりましょう。前向きに取り組んでいれば、皆さんは必ず伸びます。これから受験本番まで数か月しかありませんが、その数か月で十分に学力アップは可能です。勉強方法や解答のテクニックなどは、私たち関塾に任せてくださいね!」

ただ勉強ができるだけではだめ。知識や技術を世の中に活かすために、〝心〟を育てましょう。(倉野先生)

教室の近く、稲村ケ崎から見える景色。
富士山と湘南・江ノ島を一度に眺ながめることができる絶景です。