関塾が発行する親子で楽しむ教育情報誌、関塾タイムス

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2019年3月号 特集①

新年度を迎える前に

 いよいよ2019年度がスタートします。新しい学校、新しいクラスでの毎日に、胸を躍らせている関塾生も多いことでしょう。楽しみですね。実りある新生活となるよう、3月のうちに、これまでの学習の進め方について見直してみませんか?
 今回は、学習計画の立て方、ノートの取り方について紹介します。特に、受験生の皆さんは、模擬試験の機会も増えてきますので、スケジュール管理を徹底していきたいですね。また、ノートの取り方を見直すことも、効率の良い学習につながります。学習計画をスムーズに進めるためにも、見やすいノート作りに挑戦してみましょう。

新年度の準備① 学習計画の立て方をマスターしよう

学習の計画を立てる

 皆さんは、学習の計画を立てたことがありますか?また、スケジュールとの違いを意識したことはあるでしょうか?「夜の7時に夕飯を食べて、8時から10時まで勉強する」というだけなら、それは単なるスケジュールです。そこに「今日は数学を10問解く」「英単語を20語覚える」といった学習内容を組み合わせることで、初めて意味のある計画になることを覚えておきましょう。

計画を“見える化”する

 計画を立てる前に、まずはゴールを設定しましょう。最終地点が見えなければ、いつまでに、どのような勉強をすればいいかわからないからです。例えば、最終目標に「○○高校に合格する/センター試験で合計700点を目指す」を設定した場合。
「10月の模試で偏差値65を目指す/12月のセンター模試でA判定をとる(長期目標)」
「夏休み中に数学の参考書一冊の内容を完璧に理解する/10月中に志望校の過去問題10年分を解く(中期目標)」
「1学期の期末テストは平均85点以上を目指す/1学期中に数学の参考書を半分解き終える(短期目標)」
といったふうに、遡って目標を立てていきます。それができたら、まずは短期目標を達成するための学習計画を立てていくといいでしょう。目標が明確だと、モチベーションも上がりますね。
 学習計画は、頭の中だけで組み立てずに、紙に書き出して必ず“見える化”しましょう。模造紙に書いて部屋に貼っておいてもいいですし、ノートや手帳に書いて常に持ち歩くのもいいですね。先に、下のようなフォーマットをデータで作っておいてもいいですよ。

平日の学習計画と、休日や夏休み・冬休みなどの長期休みの計画は分けるといいでしょう。平日は教科別に「予習」「復習」「自習」の項目をつくるといいですよ。休日の計画で大切なことは、ふだんと同じ生活リズムを保つこと。計画はいつもその通りに進むとは限りません。適宜修正しながら学習を進めましょう。

学研ステイフルから、かわいくて機能的な「スタディプランシリーズ」が発売中。
日々の学習の記録、テストや模試の結果を書き込んで、モチベーションアップをはかりましょう!

1dayプラニングノート

デザインは2種類。
持ち運びしやすいA5サイズで、1枚ずつ剥がすこともできます。

1日ごとの計画を立てることができるノートです。何をどれだけ勉強したか、10分単位で塗りつぶして記録できるので、達成感が得られます。TODOリストもたっぷりと書き込めます。また、その日の学習を振り返って、達成度をハートの数で表すことができます。日付の他、「○○まであと▲日」といったカウントダウンできる欄もあるので、モチベーション維持にもつながりますよ。1枚ずつ剥がして使えるので、勉強を始める前に切り離して机やノートに貼りつけるなどしてもいいですね。

スタディプランニングノート

全160ページで、6か月分の記録ができるタイプです。時間割や1日の過ごし方、将来計画、やりたいことリスト、6か月計画、テスト記録、成績グラフなどのフォーマットが充実していて、とても便利な一冊です。中・長期計画と合わせて立てられるところがいいですね。日付は自分で書き込むので、いつから始めてもOK。まずは6か月の大まかな予定を組み、1か月、1週間、1日と短期の計画に落とし込んでいきましょう。時間や目標のコントロールがしやすくなるのはもちろん、合格に向けてのモチベーションアップにもつながります。

テスト記録帳

教科別のスケジュールが、一目でわかるノートです。

A5サイズのコンパクトなノートです。定期テストや模試の学習管理にぴったり。テストの3週間前から計画を立てることができます。出題範囲の書き出し、科目別勉強計画の整理はもちろん、結果を記録したり反省を書き込んだりもできるので、次に活かすことができますよ。成績の推移をグラフ化できるページも便利です。5回分のテストについて記録できるので、定期テスト用と模試用に分けて使ってもいいですね。「1dayプランニングノート」との併用もおすすめです。

新年度の準備② ノートの取り方を見直しておこう

活用できるノートを作る

 ノートの取り方を見直すことで、効果的な学習につながります。効果的なまとめ方をしたノートを活用すれば、学習計画もスムーズに進むことでしょう。
 ノートは、授業の板書を写したり、学校に提出したりするためだけに取るものではありません。授業の内容を復習に役立てることができる、活用できるノート作りを心がけたいですね。これまで、授業中は板書を写すだけで精一杯だったという人は、新年度からは“脱・板書だけノート”を目指しましょう。勉強は“書く”だけでなく、“聞く、話す、読む”を合わせてバランス良く行うことが大切です。授業中であれば、先生の話をよく聞きながら、理解できたところ・できていないところを整理する余裕があるといいですね。できればその日のうちに、わからないところを学校や塾で質問できるようにしましょう。
 授業中、先生の話に集中する余裕を得るためにも、事前にノートの取り方のルールを決めておきましょう。まずは、これまでの自分のノートを見直します。そして、「きれいに書くことにこだわりすぎて、時間がかかっていた」「たくさんの色を使って書いているので、かえって読みづらい」など、気付いたことがあれば改善していくようにしましょう。ノートの本領が発揮されるのは、授業の後、復習やテスト勉強の時です。活用できるノートを作るためにも、見やすさを重視したノート作りを心がけましょう。

ノートを工夫して効率アップ

 日々の予習のやり方も、ノート作りを見直すことで効率アップできます。英語や数学などは、予習に時間を要する教科です。予習の時、教科書や問題集の英文や問題文などを書き写すだけで、一苦労ということはないでしょうか?
 和訳したり、問題を解いたり、音読や暗記をしたりする時間を多く確保するために、コピーを活用してもいいですね。省ける手間を探して、時間を有効活用しましょう。
 左ページの「ノートの基本10項目」を参考にして、ノートの取り方を見直してみてくださいね。ただし、「こうしなければならない」といった決まりはありません。自分なりの見やすさ・わかりやすさで大丈夫ですよ。

ノートの基本10項目

①見出しをはっきりと書く。
②日付・ページを書く。
③余白を十分に取る。
④そろえて書く。
⑤まちがいは消さない。
⑥問題を番号や記号で整理する。
⑦矢印や囲みで目立たせる。
⑧図や表、重要ポイントは大きく書く。
⑨使う色は3色までにとどめる。
⑩プリントや問題はノートに貼って活用する。

ノートを見直す時には、この10項目を参考にしてみましょう。必ずしも、この通りにしなければならないということではありません。また、10項目すべてをクリアする必要もありません。例えば「そろえて書く」を一つ取り入れるだけでも、ずいぶんと見やすいノートになるはずです。まずは数学のノートで、記号をそろえて書くところから始めてみてはいかがでしょうか。